お笑い工学研究所

お笑い工学を研究する元お笑い芸人の「佐々木くん」とお笑い工学を広く伝えたい「そもんず」によるお笑い工学の研究所です。

センス=コピー能力!?スキル習得に役立つモノマネ力 その2

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どーも、お笑い工学研究員の佐々木くんです。

今回のテーマは前回に引き続き、「モノマネ力」その2。

前回記事はこちら。

 

 

 ものまね上達のコツは「デッサン力」

 

 

モノマネするのに大事なのは観察力です。

って、めちゃくちゃ月並みな事言ってますよね。僕も自覚があります。すみません。

 

ただ、ほとんどの人が観察できていません。めちゃくちゃバイアスがかかってます。

人間、自分のみたい物しか見ない様になっているみたいなんですよね。

視野がめちゃくちゃ狭まっているんです。

 

モノマネするには、そのバイアスを外さないといけない。

 

じゃあどうするか?1つは、デッサンをやってみる事です。

デッサンとは、絵の練習方法で、観たものを観たまんま表現するというものです。

 

5分で良いですのでやって見てください。

 

やってみると分かりますが、なかなか観たまんまになりません。

 

絵を描く事によって、物をよく見るようになります。

いわゆる観察力がつくんですね。

 

これは絵じゃなくても、楽器や歌などの音のデッサンでも良いと思います。

 

好きな歌や演奏をデッサンする。ダンスなどの身体の動きのデッサンでも良いかも知れません。とにかく見たものを見たようにデッサンしてみる。

 

動きも見たまんま動きに、聞いたものは聞いたままの音を描いてみる、お手本通りになるように表現してみる事です。

 

「コツは一切の自分を消すこと」

 

自分を0にして、心をフラットにして、モノマネの対象に寄せるんです。

 

 

 

モノマネの練習法「まちがい探し」

 

 

で、いざデッサンをし始めても、そのお手本に近付かないと思います。

 

そこでカギになるのが、「間違い探し力」です。

 

まず自分でデッサンしたモノを見ます。その横にお手本を置いて、「どこが違うんだろう?」って見るんです。

 

歌なら自分の歌と、オリジナルの音源を聴き比べます。

 

で、もっとこうすれば良いのか!というモノが発見できれば取り入れ、全く分からなければ次はもっとこうしてみよう!という無限実験の繰り返しです。そんな感じでガンガン修正していきます。

 

 

そんな事を繰り返していると、ある時「あ、似てる!!!!!」

というバチーンとハマる瞬間が来ます。

 

 

ちょうど犯行現場に残された指紋と、容疑者の指紋が一致したようなバチーン!という感覚。これを一度体験して欲しいんです。

 

 

バチーン!の感覚があれば、ある意味それ以外は圏外なわけですから、お手本を目指してあーでもない、こーでもないと淡々とやっていくだけです。

 

これをやっていると、自分が出来てるか?出来てないか?がわかるセルフフィードバック力がつきます。

 

 

これが学習を速めるんですよね。

 

 

で、続けていくとデッサン力もついて来るから、セルフフィードバックの間違い探し力と掛け合わせて、学ぶスピードが倍増する訳です。

 

  

とにかく音でも絵でも、シルエットだけでも似せられるようになると学びがラクになります。

 

 

 

デッサンで身に付く「映像脳」

 

 

あと、これは経験談なんですが、デッサンをすると形の認識能力が上がります。

 

事実、僕は人の顔をまったく覚えられなかったのですが、

 

絵を描くようになってから、かなり覚えられるようになりました。

 

画像もある程度、記憶に残せるようになります。

 

どうやら映像脳が育てられるみたいです。

 

この映像脳、調べてみると美大出身やアート系の人に多く

「画像で思考するタイプ」「動画で思考する人」がいるようです。

 

 

ぼくの友人は、ヒカルの碁の漫画を頭の中に保存して、授業中に脳内でページをめくって読んでいたと言っていました。

 

ぼく調べですが、配分が映像脳に振れすぎると、言葉があんまり得意でなくなる印象があります。

 

 

 

モノマネのコツを検証!歌マネを分解してみた

 

僕は家で歌マネをよくするんですが、あまり上手ではありません(笑)

 

ですが、部分部分で似ている瞬間はあるので、何でだろう?と思って一度「歌マネを似せる要素」を割り出してみました。

 

 

分析芸だけが定評のある僕なので、良ければ読んでみてください。

 

 

まず歌マネの構成要素は5つある事がわかりました。

 

① 音程(リズム)

② 発声1

③ ニュアンス

④ 母音パターン

⑤ 発声2

 

 

まず①の「音程」です。

 

正しい音程が取れているだけで、かなり「似てる!」と感じます。

 

モノマネ番組でも歌がうまい人が出てくると「おぉ〜!」ってなりますよね。あとカラオケでの歌うまの友人とか。あんな感じ。

 

 

次に②の発声ですね。

歌における正しい発声が出来ていれば、さらに似せることが出来ます。

 

これは歌を習って初めて認識することが出来ました。

 

これ正しく出来れば①との組み合わせだけでも、けっこう似せることが出来ます。

 

 

そして、③のニュアンス。

 

これも歌のレッスンでの気付きです。

音の強弱だったり息の吐き具合だったり、その他もろもろ。

 

ここまで出来ると、普通に歌うまの領域ですね。僕も歌うまになりたいです(笑)

 

 

④の母音パターン。

 

これは僕の趣味で、たまたま英語の発音を勉強していたので気付いたものです。(発音だけね)

 

実際に歌手の音源をフラットな心でよく聞いて見てください。

 

「わ」を「W」の発音に引っ掛けたり、「ま」を「M」に引っ掛けたり。

「こ〜のこーえが〜」ではなく「くぉ〜のくぉーえが〜」「K」

 

 

他にもいくつか引っ張って来れると思います。最近は耳の良い、日本の若いラッパーの子もやっていますよね。これだけでも、かなり似せられると思います。

 

 

以上の4つの要素は、すべて歌の領域のモノです。

 

 

で、⑤の発声2。なぜ発声を2つに分けたかというと、ここからがモノマネ的に寄せて行く段階だからです。

 

 

主には口の開き具合とか、鼻声っぽくするとか、喉に引っ掛けてカスれた感じを出してみたり。という感じで音を似せに行く、という段階ですね。

 

 

 

ものまねの上手さとは「引き出しの多さ」

 

 

以上のことから分かる事は、モノマネは「歌の要素」「英語の発音」「モノマネ的な寄せ」と、「アウトプットの引き出しの多ければ多いほど、モノマネに有効」なんじゃないか?という事です。

 

 

歌が上手くても④が無い人もいますし。⑤の声を似せるのが上手くても、歌的なガチな発声までは出来ないですし。

 

 

自分の中にあるアウトプットの手法の分だけ、観察する時に認識できるパターンも増えるので、正解にたどり着きやすくなるなぁ、と。

 

 

 まぁね、歌マネしたい方はちょっと試してみてください。特に、英語の発音とかすぐ出来るし普通に楽しいですよ。「おぉ、似てる!」みたいな(笑)

 

 

 

声にも形がある!?

 

デッサン、デッサンとうるさく言っていますが、僕は「大まかなシルエットを近付ける事」が物真似だと思っています。

 

 

そして、目には見えないんだけど、

 

「声にも形があるんじゃないか」って思ってます。

 

 

例えば、積み木があるとします。

で、それを収納する「枠」みたいなモノがある。

 

 

四角の上に三角屋根をつけたような、簡単な家みたいなシルエットで。

 

 

これをモノマネする対象だとします。

 

 

そして、声のいくつかの要素がパーツとしてある。

高い声、低い声、ザラついた声。

 

積み木でいうと

丸だったり、四角だったり、三角だったりして。

 

 

これらのパーツを組み合わせて、シルエットの枠内にどう収まるか?

 

どうシルエットの面積を埋めていくか?

 

 

というゲームだと思うんですよね。

 

 

なので、ある程度「要素に分けて分析する力」があるとモノマネはしやすくなります。

 

 

野太い声、か細い声、色々あると思います。

ぜひ、声の成分を分けてみてください♩

 

 

 

1つでいいから似てる部分をつくれ!

 

 
 

モノマネが上手くなりたければイメージ力を鍛えろ!

 

昔、何かの記事で読んだのですが、

 

右脳の特徴の所にこんな事が書いてありました。

 

物事を再現する力」。

 

確か、その時以来モヤっと引っ掛かってたんですが、これってメチャクチャ重要でした。

 

 

じゃあモノマネしようとした声やポーズを再現するにはどうすればいいか?

 

それは「イメージをする事」です。

 

 

イメージ=結果というか、

 

脳内で強く作ったイメージに身体が引っ張られて、そっち側に(勝手に)寄って行く

 

という法則があるんですよ。

これはもうやった事ある人しか分からないと思うんですけど。

 

 

ぼくもそうでしたが、

学生時代に吹奏楽部だった人はよく「音をイメージしろ!」なんて言われたと思います。

 

 

演劇部も、演じる役のシチュエーションなんかをイメージすると思います。

 

 

サッカーなんかもフリーキックの名手は、弾道をイメージすると聞きます。

 

 

 

それと同じように、モノマネにおいてもイメージ力は超大事なのです。

 

 

 

 

一番良いのは「ものまねの対象を脳内に残すこと」なんですよね。

 

 

 

僕は、イメージ力というのはジャンプ力だと思っていて、着地点がないと機能しないと思うんですよね。

 

なのでモノマネの着地点として、対象をアタマに刷り込むんですよね。

 

 

音楽だったら音楽を、動画だったら動画を、とにかく脳内で再生できるくらい刻み込む事が大切です。

 

ゴールをイメージする事によって、ものまねの精度が上がるんですよね。

 

 

ちなみにモノマネ芸人さんも、イメージ力の強さだけでやってる人が多い印象です。

 

もちろん観察力なんかは抜群ですが。

 

なので、僕としては絵、ダンス、歌など基礎的なスキルがあると、もっと精度が高まると思っています。

 

これからの子供の教育にぜひ取り入れて欲しいですね。

 

あとお笑いもね。

 

 

 

最後に物を言うのはスキの力

 

やっぱり、モノマネの最大のモチベーションといったら、対象への愛なんですよね。

 

好きこそ物の上手なれはガチなんですよ。

 

僕もよくあるんですけど、好きな人と同化したいという欲求があって。

 

もう、それそのモノになりたいというか。何て言ったら良いんでしょうかね。

 

細胞をコピーしているDNAの性質が、僕らの意識下まで表出しているというか。

 

とにかく僕らの脳はそういう仕様になってるみたいで。

 

メンターとかベンチマークとか、小難しい横文字並べてっけど、要は全部モノマネでしょ?って思っています。つい口が悪くなってしまいましたね、すみません(笑)

 

なのでね、みんな好きなモノはどんどん真似して、どんどんパクって行きましょう!法に触れなければ合法なのです(当たり前だ)

 

みなさんも、DNAの導くままにベイスターズを優勝へと導きましょう!(雑)

 

まとめ

いかがでしたでしょうか?

 

しばらく更新していないせいで、まったく需要のない記事を好き勝手書き殴ってしまいました(笑)

 

ただ僕自身としては、モノマネ力というのは今後重要になって来るのかな?と思っています。

 

スキル習得も苦でなくなるので、すごく生きやすくもなると思います。

 

あと、観察力が上がるとツッコミ力も上がりますしね。

 

ぜひ皆さんも、遊びやノリみたいなゲーム感覚で、モノマネにチャレンジしてみてください♩

 

 

おしまい