どーも、お笑い工学研究員の佐々木くんです。
今回のテーマは「例えツッコミ」です。
例えツッコミというと、フットボールアワーの後藤さんや、くりぃむしちゅーの上田さんが得意としていますよね。
フット後藤さんまでいくとハイレベルで「例えツッコミ2.0」になるので難しいかも知れませんが、ふつうに笑いを成立させるだけならちょっとトレーニングすれば全然できる様になります。
不器用で有名だった僕ができる様になったんです。皆さんだって絶対できます!
例えツッコミは、日常会話でもガンガン使えるのでマジでオススメです。ちまたでは難しいとされてますが、実はコツさえ掴めばカンタンなのです。
僕も舞台を降りて以来、「例えツッコミ」「間」「言い方」の運用だけで、そこそこの和みを提供して来ました(笑)
舞台芸でやろうとすると、声のボリュームや感情など気にしなくてはならない要素があって難しいですが、日常会話の中で使うばあいはそこまで気にする必要はありません。強いていうならフレーズの入れ方(タイミング)くらいかな。
大喜利やったり、ちゃんとボケたりするのは筋肉と同じようなモノなのでトレーニングしないと衰えてしまいますが、これは割とセンスだけで出来てしまうので非常に便利ですね。
むしろ使い勝手が良すぎて、例えツッコミばっかりになってしまうかも知れません(笑)
それではボチボチ始めましょう!
例えツッコミの考え方
例えツッコミといっても、やってる事自体はシンプルです。ある物事を、それと「シルエットが似ている別のモノに置き換える」という事です。物事っていうのは、ヒトの顔、状況。ちょっと変わって感情など。
その為には、例える対象をシンボル化(記号化)します。そのシンボルがもつイメージをすくい取る感じですかね。多分、皆が思ってるほど、そこまで難しいものじゃないです。
とにかく、既視感っていうのはオモロイんですよね。何故かは分からないけど。なので、対象の化けの皮を引っぺがして本質をむき出しにさせるっていうのかな。そして「その本質と似てる別なモノ」を充てがうみたいな感じです。
いや、大丈夫。伝わってないのは分かってます(笑)
例えツッコミの効果
シルエットに敏感な脳のモードになっているので「カタチを捉えやすく」なります。なので、人の顔をみて芸能人の誰に似てる〜とか言い易くなります。ツッコミでなくても、ややこしい事を理解しやすいようにカンタンにして、別なものに置き換えたり、噛み砕いて説明するのが上手くなったりします。
何か学ぶときも「あ、コレってアレと構造同じじゃん!」と気付く事が増えたりして理解がスムーズにいったりします。ジャンルや畑ちがいのモノでも構造が一緒なものって結構あったりするので、気付きの幅が広がりますね。
もちろん上手く噛み合わせる事ができれば、例えツッコミで笑いを取ることもできます♩
例えツッコミのコツ
例える元となる対象とカタチや構造などの似てるモノで、なるべくバカバカしいモノを選ぶということです。なるべくかけ離れたものというか。
例えツッコミのやり方(使用例)
まぁ、考え方とかだけ言っても全く分からないと思うので(笑)手前ミソながらいくつか作ってみようと思います。
(釣り合わない交渉に対して)
そのアイヌ民族との取引みたいなの止めてください
(唐突にムチャ振りされた時)
そのアルマゲドンみたいな要求なんなんですか
(急に手のひら返しされた時)
こんな気持ちになったの、あの日のキムタク以来ですよ
(イジられてる人をかばったらターゲットが自分になった時)
このシチュエーション、PTAが黙っちゃいませんよ
(ウィスキーを飲みながらジャズを聴くのが趣味だときいて)
村上春樹作品あたりの登場人物ですか?
...まぁ、即席なので面白いかどうかは別として(笑)こんな感じになりますー。とにかくキーワードが大事で、その他の文言は変えても構いません。キーワードをズドン!と入れるための助走みたいなものというのかな。キックフェイント入れてシュートコースが空いたところを左足で蹴り込むというのかな。
練習方法
①何か対象となるモノを決めて、それに対して連想ゲームをしていく
②出てきたイメージに対して、一番しっくり来るレッテルを貼りつける
③そのシチュエーションが来た時に、例えツッコミを打ち込む
それでは1つ1つ解説して行きましょう!
まず①です。
何でも良いので単語を決めて、それに対するイメージをばーっと書き出します。最初は芸能人だとやりやすいと思います。せっかくなのでキムタクにしましょう。イケメン、SMAP、モノマネ、嫁が工藤静香、裏切り者...みたいに思い付くままに出します。
そして②。イメージをだし終わったら、その中で特にインパクトの強いモノは何か考えます。イケメン=キムタク...これはちょっと古いですね。今はもっと若いグループや役者でイケメンを象徴するタレントがいっぱい居ます。となると、やっぱり「裏切り者」が一番強いですよね。どうしてもキムタク=イケメンを使いたい時は、形容詞で絞って「全盛期の時のキムタク」となります。上の例では、一撃で解散騒動をイメージさせる為に「あの日のキムタク」としています。
最後に③。
ちなみに①なんですけど、慣れたら逆でもやってみてください。イケメン→◯◯?モノマネ→◯◯?裏切り者→◯◯?みたいな。
初心者がぶち当たりやすいカベ
慣れて来ると、色んなものを喩えられるようになって来ますが、よくありがちのなのは 単なる上手な「例え」になってしまっていて、笑いが起こらない という事です。
これなんですけど、結局「バカバカしさ」を出すという所に行き着いてしまうんですよね。で、バカバカしさを出すためには最低限のギャップが必要です。
例えツッコミなら、その対象とのギャップ。大喜利だったら、お題とのギャップ。前に書いた記事、「ウケるチェックリスト」にも書きましたが、これくらいのギャップを出せば面白くなるんだな〜というのをバラエティー番組や大喜利、ネタ番組などをみて感じてみてください。
ボケを成立させる為の、ギャップの距離感をインストールするととても良いです。
「バカバカしさ」については、僕も言語化にチャレンジ中なのですが、せっかくなので今の時点で全力で言葉にしてみようと思います。
「明らかに○○だとわかるオモシロ違和感」
です。これはこれで考えがまとまったら別記事にする予定です。まぁ、需要があるかどうかは分からないんだけど(笑)
使用上の注意
人が不快に思う例えはしないようにしましょう。ジョークというのは繊細なもので、ちょっとの言い回しの妙で誤解を招いたりします。例えはじめの時は楽しいので「あ、コレはアレに似てる!」と何でもそのまま言っちゃいがちですが、そこは失礼にあたるだろーなと思うのは排除したりTPOで変えてみてください。言い回しも芸人ならではのフレーズ「○○みたいなマネやめて」みたいな、日常で使うと「ん!?」となるモノもあるので、敬語にするとか言葉を「まろやかにソフトランディング」させるように心がけて下さい。プライベートで友人と話す場合なら全然良いと思うんですけどね。
でもこれ読んでる人は、大人が多いから関係ないかな?笑
生活の中にあるカタチを意識しよう!
スタイル、フォーム、フォルム、メカニズム...などなど。人間というのは、カタチで認識するのが好きな生き物です。ヒトの顔というのもカタチですよね。なので、日々の生活の中で、似ているカタチを探してみてください。
似ているカタチ、似ているイメージ。状況でも人の顔でも何でもいいです。もちろんモノだって構いません。「あ、これは似てる!」っていうのを見つけたら、それはどこかで使えるかも知れないです。
で、自分の中だけで完結させずに誰かに意見を聞いてみてください。「似てると思ってるのは自分だけ」という状況が一番危険です。自分の感性を頼りにする「偏見」も面白いんだけど、お笑いとしては多数派の感覚に寄り添って行くのが基本ですね。
あとは何か起きた事件に対してのどんな感情を抱いたかを大事にすること。なぜなら感情も例えツッコミで置き換えられるからです。日々、アンテナを張って生きるのが重要ということですね^^
例えツッコミは一度インストールしてしまえば一生使えます。ちょっとトレーニングを積んでいくと、何も考えなくても同じイメージのものがポンっと出て来ます。ほとんど反射です。なので、一時期ガッとやって身に付けてしまえば、練習とかしなくても運用し続けられる(ハズ)です。
またレベルが上がってくると、ありえない事もミックスしてフット後藤さんのようにオリジナリティのある例えツッコミ(例えボケ?)ができるようになってきます。
まとめ
いかがでしたでしょうか?これが僕が考えた、オリジナルの例えツッコミトレーニングです。長らく温めていたものを、要望に応えるカタチで公開させて頂きましたが、まだまだ改善の余地のあるトレーニングです。
なので、騙されたと思って試していただいて、効果があったら「効果でたよ!」クソだった場合は「クソだよ!」とご感想頂けると嬉しいです。
ツッコミの記事も書きました!よければ読んでみてください^^
こちらは漫才がちょっと上手くなるコラム。
あと、お笑いのあのテクニック知りたい!あれどーなってんの?などあれば、twitterでもコメントでもくださると嬉しいです。慢性的にブログネタは枯渇しています(笑)
それではまた!